舞ひあそぶ

神楽のこととか、日常のこととか。

ダブル亀つづき

結局マジで眠ってしまったので、つづき。

えっとね、「七座神事」の四人舞は、師匠に聞いてみたら「神迎」に所作が似ているみたい。採り物はビミョーに違うけど。
そっかー「神迎」かあ。
あんまり見覚えないや。いま、習い覚えていない社中もあるみたいですね。

私個人の好みとしては、秋祭りの奉納神楽とかでは「塩祓」「神迎」からの能舞っていう展開で見られたら、むふふふふとかニヤケながら見られるのかなって思ったりします。

場を清めて、神を迎える。
まー、祭文を読み上げるとかでもいいんですけど。
祓ったんだしお迎えしたい、っていうだけなんですけど。

そういえば花祭も舞で祓い清めたあとに神迎えしたなあ。
花祭で面白いのは、湯を立てて、榊だったかなんかでピチャピチャ振り撒きながら、十人くらい並んでゆらゆら揺れながら延々と日本全国の神々の名前を呼ぶんです。
自分の地元の神様の名前が呼ばれるとちょっと嬉しくなっちゃう。
修験なので、結構大明神とか権現とかの名前で読んでた気がします。

神様の迎え方でも地域性があって面白いですねー。
岩手はどうだったかなあ。権現舞が多かったからなあ


で、採り物は幣と神楽鈴、のあと榊。
なーんか榊好きだよなあー

「神迎」は幣と輪鈴、のあと扇?
あ、榊を代用してるのかな?それか榊が扇の代用?
でもなんで鈴を変えたんだろ?
海潮神楽は榊か扇かは覚えてないけど、神楽鈴だった。
と、思うとなんかストレートに出雲から石見へ伝播したように思えなくて。
まあこれは今後奥飯石とか大社の方とか石東とか、いろいろ見ていかないとなんとも、なんともですね。

あと、出雲には鈴がない、みたいな歌があるのがちょっと気になる。


神能に話を戻しまして、一番の人気演目は「三奸」。
内容的に正しくは「三韓」。中の人たちも「奸」をどうして使うのか、いつからなのか、わからないとのことだったけれど、もしかしたら戦後なのかもしれないなっていま思い付いた。

ゆるーく田村麻呂と三韓の皆さまが立ち合って、おもむろに飴ちゃんを投げるから、なんか人気。
なんかね、なんなの?って思うくらい本当にゆるーいの。

国土の大きさかなんかで顔のサイズが大中小なんですけど、順番に田村麻呂と立ち合うのがなんかたいぎいそう。そんで三人でよってたかるときは楽しそう。
ゆるーいわりに、たまに場外乱闘になるし。

このまえは、田村麻呂が途中で休憩!って言って引っ込んじゃったので、皇后がとばっちり食らってました。
田村麻呂が帰ってきたら、囃子も三韓もあーよかった、どこいってたの?とか言っている悠長さ。
最後は一番デカイ顔のひとが、腰が痛いし疲れたけんここいらで勘弁してやるわ、みたいな感じでハッピーエンド。誰も死なない感じ。

三韓がチャリみたいな感じと言いましょうか。
それにおとうちゃんが囃しながら便乗してる感じ。

演目の特性上、戦時中とかはもっと三韓との立ち合いはマジだったのでしょうか。
わからないですけど。
でも、急に飴投げてみるし、三韓を完全に倒さないのも、ちょっと意味ありげよね。

あとは、張り合う団体が存在しないから、こんなのんびーりな感じなのかなとも思ったりしたのでした。


さいごが「八重垣」。まあ、大蛇ですね。
石見の大蛇や出雲のおろちたんと比べると、いや、比べるまでもなく、酔っ払ったおっさん顔のオロチさん。
面に八つ目があるやつ。

不思議なのは、スサノオに遣える末社の神が薙刀もって出てきて、おおよそ立ち合うのはこの神なのです。スサノオはとどめをさす役まわり。
やっぱり能の構成にしたかったからなのかな?
シテがオロチさん。ワキがスサノオ。ワキツレが末社の神。たぶん。

オロチさんはおろちたん以上に榊まみれ。
姫もおじじもおばばもでません。

いやー表現の仕方が面白いなあ。

神楽をはじめてみる知り合いにわかりやすーく伝えるために、石見神楽は婿っぷりあふれるスサノオ萌え、出雲神楽はとりあえずおろちたん萌え。と説明するんですが、それってやっぱり、シテが違うんじゃあないかなっていま思いましたよ!

石見神楽はスサノオがシテっぽいですよね。
あれはワキじゃないでしょ。うん。たぶんだけど。
うっかり大蛇が一匹でもスサノオがシテっぽい

雲南とか神能は大蛇がシテっぽい。

私の萌えレーダーがそういってる!

のそっと出てくるのはシテが多いんだから。
偏見丸出し。



まあ、どっちにしたって、神楽は面白いんです。
で、違うから優劣はつけられないんです。


東部の人に多い気がするのだけれど、出雲と石見どっちが好き?って聞かれることがよくありまして、どっちも好き!っていうと、ちょっとひかれる。

儀式舞ひとつ、能舞ひとつとっても似ているようで違うところも多いから、それぞれええのーと思うポイントは違っていて、本当はうまいこと住みわけができるのです。
一直線上に見ると、あれはダメ!とかいろいろ言いたくなるかもしれないけれど、出雲さんクラスと石見さんクラスという個性あふれる二クラスを同時に見ている感じ。
出雲さんクラスには、それぞれまた個性あふれる人たちがおられるし、石見さんクラスも濃ゆい顔ぶれが揃ってる。
それだけのことなんだけどなあ。

だから、どっちが好き?って、結構困るんです。

ま、亀山が一番好きなんですけど。のふのふ。