舞ひあそぶ

神楽のこととか、備忘録の掃き溜め。

テンプレ


八調子と、多分だいたいの六調子は、神が出てきて舞って名乗りまた舞う→一回幕内へ→鬼がプシャーッと出てきて舞う→神が出てきて一緒に舞う or 鬼が一回引っ込んでまた神が出て鬼がプシャーッ→ひとしきりぐるぐる舞って問答…がだいたいテンプレートとして当てはまるのではないかと思うのです。絶対ではないにしても。

神話系の演目がほとんどだとは思いますが。

 

大江山」とか、比較的古い演目もあまり見たことないので、なんともいえないのですが…

ふと、江の川上流域なのかな?あのあたりで見る武勇伝の演目、特に化かしちゃうよ系では、先に化けた鬼が出るパターンが多い気がしました。あんまり数を見てないけどそういう印象がかなり強い。

大江山の派生系とか。

いかわしさんの「悪狐伝」も元玉藻前さんが先に出てきてた。

沿岸部とか、他の地域でも化かしちゃうよ系はそうなのかな?西部方面とかどうなのでしょう。ますますわからん。

あ!でも「滝夜叉姫」も先にさつき姫出てきたもんなあ。化かさなくても「鬼」側が先に出て来るのかな

里神楽で見た「塵輪」みたいなもともとの演目はよく知ってる通りの展開だった気がするので、新しめの演目で見られる傾向なのではないかとおもうのですが。

 

「五條橋」みたいなものは、確かに新しいけどまたちょっと毛色が違いますね。

 

うーん…本気でその当時参考にした展開のテンプレートを考えるには、周辺地域の神楽演目だけじゃなくて、能楽・歌舞伎もみないとおそらく見えてこないんでしょう…破産してしまうで。

 

 

神能や出雲の神楽がきわめて能に近いとよく言いますが、何が似ているって、展開のテンプレートがあからさまに能に似ているのでそう言われるのだと思います。

ワキが先に出てきて隅っこで辛抱強く座っていて、シテが出てくる、シテとワキのやり取りがあってシテがメインの場面に移っていく、みたいな。「恵比須」のフルバージョンもそう。

ワキが強い神とか…すると、そこからもうすでに神楽化されている気もするんですけれど。

ということは確固たる能的要素って、案外少ないのかも。ああーこんなこというと怒られちゃう。でもそうなんだもん。

猿楽能はさすがにわからないし。

 

能と演目とかもまたいろいろ考えないとだな~