舞ひあそぶ

神楽のこととか、備忘録の掃き溜め。

それでもおっかけない

今日グリーンモールにいたら浜田のお兄さんたちにビックリされたけど、昨日は予定せず川本のお姉さんの家でお泊まりだったのでした。
一人寂しいってクサクサしてたけど、最後の二日は人に会えてよかった~一言も誰とも会話をせずに終わるかとおもった。

うーん…吉田の方―大田の方は、とりあえず54号に出て、県道40号で飯南を抜けて、三瓶の裏を通って行くのもありかなと思いますけど…どっちが速いとかはわからないのでここでぶつぶつ。
車は確実に少ないけど当たり前のごとく山道だった。



そう、昨日はなんで川本に着地したかというと、仕事関係での撮影で、美郷の比敷?むっちゃ山んなかまでみやこさんを見に行ったのです。
ハンドル切るの飽きるぐらいS字クランクとヘアピンカーブだった。

私の悪路ランキングでは大麻山にならんで一位ですね。
大麻山は勾配がヤバい。比敷の山はおかげで勾配はさほどではないけど絶壁カーブがアホみたいにヤバい。落ちたら死ぬやつ。

で、そのあと因原の神楽撮ろうかなーとか思ったけど、場所が悪かったのと暑くてめげたので、川本のお姉さんと潮でまたみやこさん。快いお返事いただいたし。
結果、みやこさん「葛城山」昼の部夜の部になりましたとさ。

でも、おっかけない。


あれを見ていると、ああ歌舞伎とか芝居に近いんだなって思うけど…
なんだろうなあ。たのしみかたが分からないのかなあ。
あの題材を神楽でやる意味とは!なんだ!なんなんだ!

まつろわぬ民はやっつけちゃうよー、にしても、なんか、例えば「国譲」とか「神武」とか「日本武尊」とかとは違うよなとも思ったりして。
あ、違うから、新舞として作られたのか…
ふむむむ


ていうか、土蜘蛛さん、頼光じゃなくても蜘蛛切丸だっけ、あれだったら誰にでもやっつけられちゃうんか…
あの演目は、頼光の勢いに翳りが出た時の話だよって、前に師匠から教わりましたが、同時に土蜘蛛の力も弱まっていたってことなのかもですね。
頼光じゃないと倒せない鬼、では無くなっていた。鬼も頼光も。

二回見たからもうあの演目はいいや。
昼の化け胡蝶は目力ある美人さんだったけど、土蜘蛛は目がピカピカ光ってちょっとこわかった。目力ありすぎ。


なんかかきたさんっぽい面かな…いや、わからんですけど。

面も、衣装も、浜田で生まれたもの。
演目は、広島で育ったもの。
囃子は、カメラのお兄さんいわく安芸高田方面で育ったもの。広島よりなんかゆーっくりしてちょっと違うかと思ったけど、私にはやっぱりわかんないや。

そしたら、その土地に生きる神楽としてのアイデンティティって、なんだろ。


狭間で揺れる神楽。


生きている土地へ実際に行って、人を見て土地を見ていると、そういう姿になったことはどうしようもない。悪い、いけない、という言葉は引っ込む。

でも、アイデンティティってなんだろう。
どこにその土地に生きてきたんだよって面影が残っているんだろう。
もしくは、なくしちゃったけど、そんな自己をかなぐり捨ててまで残したかった祭りってなんだろう。
そこまでして、一年に一度だけでも皆に帰ってきてほしかった?そこまでしないと、出ていった人たちは帰ってきてくれないの?集まってくれないの?お祭りに来てくれないの?

お宮と神楽と人と時代。
まさしく、頼光と土蜘蛛であったのか。


なんか難しくてわかんなくなってきた。



どちらにせよ、少し悲しい気持ちになったのでした。
舞子さんたちは楽しそうな顔をしていたから、尚更に。

狭間の神楽は難しいなあ。



で、もやもやもんもんしながら、今日はえっちらおっちらくだってグリーンモール。
行くか帰るか悩んだけど、締めはやっぱり八調子が聞きたくて。
お兄さんたちに会えたから結果的にはハッピーでした。

それでも、おっかけない。


あと桜江で大元かな?見たかったけど、明日は会社なので断念。
風の国遠い。