舞ひあそぶ

神楽のこととか、備忘録の掃き溜め。

それは夷か恵美須か

二宮、多鳩さんのおはなし。

敬川から有福の下を通って、飽きたので9号に合流しようとしていたら看板を見つけたので寄ってみたのでした。

人んちの横の細道から山を上ったら、あるかんじというか。
大麻山みたいにてっぺんにあるわけでもない。昔はてっぺんだったらしいですけれど。
なんだろ、例えにくいなあ。お宮周辺の雰囲気は、宮尾山とか松尾山系。威厳があるけど、なんかどこか怖くもある。異空間なかんじはすごい。木々が圧迫してくるというか。
でも、お宮の真上は木がないから、そこだけ柔らかい光がキラキラと射し込んでいて、優しいのか怖いのかわかんない。

あーーーよく考えたら、山のお宮って結構そういう風に感じるとこが多いかもです。

そんでもって、ものすごく沢が主張していた。
山からにじみ出た水なんだろうな。絶対ブヨいるやろって確信するレベルのきれいさ。水量も結構あったんじゃないでしょうか。とにかくブヨ怖すぎてゆっくり観察できず。
しかも石畳の間にめっちゃサワガニいた。めっちゃサワガニ。
湿度高めだからか、すごくスベる苔が、石畳全体に蒸していて、そう頻繁に来訪者もないのかな、と思ったりして。


でもさすが二宮、かなり大きい。
お宮の作りはちょっと独特で、大社造りといえばそうなのですけど、奥に向かって長い。配置も変わってるかなあ。鉤型。
入りは随神門。
あと、多分昔はセットだったんだろうなってお寺が横にありましたね。
ほんとにブヨ怖すぎて、長居できなかったのですわ。頭の回り五月蝿なす神々が飛び回っておりましてね。

あ、あと拝殿の奥?に獅子頭がおられました。
多分、ベンガラ色?赤くはなかった。
ああやって見えるところにおられるのは、石見でははじめて見たかも。


ほいで、多鳩さんは、事代主なのだそうで、由縁は、石見開拓の祖、あそこが終焉の地だとの事。まあ、一書曰く、ですけど。
しかも国譲り神話なんて知るか!ってかんじだけど、それでもお上に認められたお宮ということで、興味深いですね。うむ、その強引さ、嫌いじゃないぞ。

出雲と石見の、古い時代の関わり合いを示唆しているのかもしれないし、わざわざ「北西に面し」と書いてあるのも興味深い。日本海に向いてるんだって。
それでその神威は「しばしば航海中の船舶を停止せしめ」たとあるので、なんちゅーか、やっぱり前にも書いたけどそら恐ろしい神な気もしたりして。

あと、そういう点においては、「恵美須」ワッショイなのもひとつ合点してもいいかも。


摂社?わきには、大元、高神?、住吉、八幡、若宮、稲成。
高神って、タカオカミかな?土地的に。

石見らしい構成ではある。けれど、若宮は珍しいかも。興味深い。心に留め置く必要があります。

あ、あと、水の出るところというよりその淵?みたいなとこに、藁蛇なのかは自信ないけれど、ずっと昔からそれにだけ注連縄の房みたいなのがついた縄が巻き付いている木がありました。シデ?じゃなくて、房みたいな方。


ふうううん。なんか、不思議。

それでもって、家はあるんだけど、微妙に集落とも離れている気がするし、「神主」という地名をもつ土地ともちょっと離れてる気がするのよねー。
もともとの神域がそれだけ広大だったのか…なんなのか。


石見国三社というのが、
ウマシマジ(物部氏祖神)プラス天地開闢の神勢
あ、最初はナガスネヒコの下にいたのね。そいでこれも終焉の地。

コトシロヌシ(国つ神)プラス、ベタな皆様

アメノイワトワケ(天つ神)プラス、タケミナカタ(国つ神)

というのも、なんでなのかなーと思ったりして。
どうしてその面々だったのでしょう。

ふーむ。勉強不足。

ちょっと、ひとりでいくと落ち着かないかんじなのだけれど…万全の虫対策をして、もう一度いくべきか…ふむむむむ