回想
今思えば、そう、昔は根底を揺るがすような挫折といった挫折もなく、他人からの評価も気にならず、それなりにそれなりのことができる感を持っていた
だから、思うように口にすればいいと思っていた
自分が正義だと思っていたのね
もっと評価されるべき人間だと思っていたのね
若気の至り
その点で言えば、クリスマスと女は25まで、と揶揄されたのも(社会的にはアウトだが)わたしにとっては真実であったのだろう
だんだんと、だんだんと、それではうまくいかなくなっていく
壊れた時もまた、あいつが悪いあいつが悪い、悪い悪い悪いと呪い続けていた
なんで私が、と思っていた
でもやっぱり、私も悪かったんだよね、と思うようになったのは30を過ぎてから。まあだからといって、やり直したいとも、邂逅したいとも思わないし、辛かった事実は消えない
10年前には、やっぱり戻れない
10年後は、思い描けない
老害と言われる前にいなくなりたい